コミティアという畑で

長年参加しているオリジナル漫画即売会「コミティア」の中村代表がメディア芸術祭の功労賞を受賞したのでお祝いしに東京へ。シンポジウムで中村さん、Belneさん、山川直人さんが語る立ち上げ時のお話など面白く聞かせていただいた。スタッフ側に立ったことはないのもあり初めて聴く話も多かった。とにかく昔からの一参加者として、おめでとうが言えて良かった。

改めて調べてみると、私の初参加は86年の第4回。委託だった。下の写真の後列手前から2番目のカタログの回である。高校の時の友人とサークル誌を作り私は関西支部として一人イベントに参加していたが、初個人誌を作ったのがきっかけで東京コミティアへの参加を始めた。そしてそのカタログの下、第5回のコミティアカタログにはその個人誌の感想が載っているはずだ。ほんの数行の感想だが本当にうれしかった。挟み込みのハガキで感想を募集し、カタログに掲載し、作り手の意欲をさらにかきたてる魔のループにまんまと10代の私がはまりこんだ瞬間である。基本的にただ面白い漫画が読みたいだけの(Belneさん談)、中村さんが自ら耕す畑の野菜になったわけだ。10年を過ぎた当たりから野菜というより、「もう枯れてんじゃね?」と思われながらも時々なにくそ、と芽を出す多年草という風情になっていったが、今商業で描いているものもその畑で育った根っこだか球根だかが溜め込んだ栄養によっているのは間違いない。 まあ私はこういう感じだが、みずみずしい感性と実力で颯爽と登場しあっというまに収穫されたものも、「土が合わないなあ」と去っていくものも、人の数だけコミティアとの関わり方がある。でもどんな場合も、そこにコミティアがあったからこそ、だと思う。それがどれだけすごいことか。過去に参加した様々なイベントを思い返すにしみじみとしてしまう。

これからコミティアはどうなっていくのか?古株とはいえ一参加者の私にはわからない。言えるのは「次参加するときは新刊を持って行きたい。」うん、初参加から今まで、ずっと同じ事を言っている。

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